埼玉工業大学 太陽光発電とレドックスフロー電池による電力需給システムの実証実験を開始

埼玉工業大学は、太陽光発電など自然エネルギーの蓄電に適した「レドックスフロー電池」を設置し、実証実験を開始すると発表しました。

今回の実証実験では、バナジウム系のレドックスフロー電池に学内の太陽光パネルで発電した電力を蓄電し、夜間の館内照明に使用。

再生可能エネルギーを高い効率で利用する研究・開発として、レドックスフロー電池の実用化を目指します。

レドックスフロー電池とは? なぜ自然エネルギーの蓄電に適するのか

レドックスフロー電池は下記のような特徴をもっており、高い安全性と耐久性をもった蓄電池です。

  • 電解液は劣化がないため、半永久的に使用可能
  • 不燃性・難燃性の材料によって構成されているので,爆発や発火の危険性が低い
  • 電圧の高負荷変動への対応に優れている
  • 10年以上の実用耐久年数によりメンテナンスフリー
  • 構造が単純で容易に大型化できる
  • 重量エネルギー密度が低く、小型化には不向き

小型化に不向きであるデメリットはありますが、ランニングコストの低さや安全性の高さにより、自然エネルギーに適した蓄電池と言えます。

レドックスフロー電池が一般的になれば、太陽光発電をより効率的に利用できるでしょう。

今後の蓄電技術の研究・実験にも目が離せません。

この記事を見た人はこんな記事も読んでいます

  • 太陽光発電と蓄電池を遠隔制御 山口県と中国電力が実証試験

    山口県と中国電力株式会社は,県有施設に設置している太陽光発電所と蓄電池設備の遠隔制御技術の実証試験を3月から開始します。 今回の実証実験は、地域の防災機能の向上や太陽光発電の...続きを見る

  • オランジュとエナジービジョンが太陽光発電所向けO&M事業での協業を発表

    2020年3月2日、オランジュ株式会社と株式会社エナジービジョンは、低圧太陽光発電所向けO&M(運転・維持管理)事業にて、協業を行うと発表しました。 協業の背景には、多くの低...続きを見る

  • 富士経済 次世代太陽電池市場が2030年に4563億円規模へ拡大と予測

    富士経済は次世代太陽電池の世界市場を調査した結果、対象となる次世代太陽電池の世界市場は、2019年の見込み市場規模6億円に対し、2030年は4563億円に拡大すると予測しました。 ...続きを見る